お問い合わせ

約5万名の実態調査データを、企業向け・個人向けレポートと予約獲得までつなぐ仕組みに

従業員の仕事と介護の両立を支援するサービスを提供している企業さまの、事業開発とAI実装の事例です。

サービス導入企業の従業員への実態調査から、企業向け・個人向けレポートの作成、専門員への相談予約まで、一連の業務を担当者に依存せず運用できる仕組みを整えました。

クライアント課題

仕事と介護の両立を支援するサービスを導入する企業が増えるにつれ、調査データの分析、数千件規模のレポート作成、相談予約を後押しする案内メールの配信、各社の進行管理といった業務が積み上がっていました。こうした業務を自動化し、導入企業が増えても対応できる運用にしたい、というのがご相談の内容です。

課題1|業務の進め方とデータがそろっていない

工程ごとの手順が担当者によって異なり、企業ごとに回答データの形式もばらばらでした。分析のたびに手作業で整える必要があり、複数の企業を同じ基準で比較・分析するのは難しい状態です。

課題2|レポートの作成が手作業だった

企業向けも従業員一人ひとりに返す個人向けも人が組み立てており、数千件の規模になると手が回りません。作成手順には人による差があり、送付前の確認方法や基準も統一されていない状況でした。

支援内容

課題1への支援|業務の進め方とデータをそろえる

01事業開発の伴走|業務フローの標準化とデータ分析基盤の構築

実態調査からレポート作成、相談予約までの業務フローを整理し、自動化する工程と人が判断する工程を切り分けました。導入企業が増えても同じ手順で運用できることを前提に、事業の進め方から設計しています。

データの面では、企業ごとに異なっていた回答データの整形・匿名化の手順を統一し、複数の企業を同じ基準で分析できる基盤を構築しました。従業員を介護の状況に応じて5つのセグメントに分類し、企業ごとの傾向を同じ基準で比較できる状態にしています。

02進行管理の効率化|41社分の工程を1画面に集約

01で整理した業務フローを日々の運用に落とし込むため、複数の資料に分散していた41社分の工程・タスク・担当状況を1つの画面に集約しています。

期限超過や担当者への偏りは自動で検知できるため、週次の進行確認も効率よく行えます。

課題2への支援|レポート作成を自動化し、相談予約までつなぐ

03企業向け・個人向けレポートの自動生成

01で整えた分析基盤をもとに、手作業で作成していた企業向けレポートをBIツール上で自動生成できるようにしました。調査データを読み込むと、グラフと本文を自動生成できる仕組みです。企業ごとに閲覧範囲を設定でき、報告会でもそのまま使用できる形で出力できます。

個人向けには、回答内容から介護のステージを判定し、一人ひとりに合わせたレポートを自動生成する仕組みを構築しました。検品は、数値をAIで自動チェックし、記述内容を人が確認する形に分けています。

04相談予約の促進|介護の状況に応じた案内メールの配信

支援はレポートの提供で終わらず、専門員への相談予約までを範囲に含めています。まず、専門員への相談内容80件をAIで分析し、17のカテゴリに整理しました。

その分析結果をもとに、介護の状況に応じた案内メールを作成し、5社へ配信しています。配信結果は企業別・状況別・時間帯別に振り返り、翌月の配信計画や文面の改善に反映する運用です。

成果

従業員一人ひとりに返す個人レポートは、1社分7,761件をエラー0件で生成しました。検品工程もあわせて標準化したため、他の導入企業にも同じ仕組みをそのまま展開できます。

実態調査では、10社・約5.1万名分の回答を同じ基準で分析できるようになり、企業間の比較や、支援が必要な層の抽出も行えるようになっています。

進行管理では、41社分の工程・タスク・担当状況を1画面に集約し、週次の確認を短時間で行えるようになりました。

使用技術:生成AI(Claude)、Python、BIツール、メール配信API、クラウド基盤

提供サービス:事業開発支援、業務設計、データ分析基盤構築、レポート自動生成、メール施策、進行管理ダッシュボード構築

全社向け生成AI研修を、共通基礎と部門別の実務演習で実施

複数の部門を持つ企業さまで実施した、全社員向け生成AI研修の事例です。

全社員が共通して学ぶ基礎講座に加え、総務・広報・人事、経理・購買・営業の業務に合わせた部門別演習を実施。生成AIの仕組みや情報の取り扱いから、日常業務での具体的な活用方法までを扱いました。

クライアント課題

文書作成、社内規程の整備、データ分析、契約書や稟議書の確認、問い合わせ対応など、部門によって業務内容が大きく異なります。そのため、全社員共通の基礎知識に加えて、それぞれの業務に即した活用方法を学べる研修が必要でした。

また、生成AIがもっともらしい誤情報を出力する「ハルシネーション」への不安や、どこまでの情報を入力してよいのかという判断基準が社内で定まっていないことも、事前のヒアリングで挙がっていました。

支援内容

01研修カリキュラムの設計

全社員を対象とした2時間の共通基礎講座と、部門別の実践演習を組み合わせてカリキュラムを設計しました。部門別研修は「総務・広報・人事」と「経理・購買・営業」の2つに分け、それぞれの実務を題材にしています。

02仕組み・リスクと情報の取り扱いの理解

共通基礎では、生成AIの基本的な仕組みや得意・不得意、ハルシネーションについて解説しました。実際に誤った回答が生成される様子を体験する演習も設け、AIの出力をそのまま利用せず、人が確認・判断することの重要性を共有しています。

あわせて、入力してよい情報・避けるべき情報の判断基準を整理し、「役割・命令・制約・出力形式」を基本としたプロンプトの組み立て方を、回答の比較や演習を通じて学べる内容としました。

03部門別の実務演習と実務への定着

総務・広報・人事向けには案内文やメール、社内文書、マニュアルの作成、広報コンテンツ、問い合わせ対応を、経理・購買・営業向けにはデータの整理・集計、経費データの分析、契約書や稟議書の確認、会議・商談記録の整理を題材に演習しました。AIに任せる部分と人が確認・判断する部分を切り分けながら進めています。

研修の最後には、受講者自身の業務を題材に成果物を作成する総合演習を実施しました。作成された成果物には、次のようなものがあります。

  • 断片的なメモ書きをもとに、次年度の採用要項のドラフトを作成(人事)
  • 複数製品の比較表を作成し、予算や設置条件を加えて上層部への報告書にまとめる(総務)
  • ルールを明記したうえで、対象ファイルから購入品の勘定科目を自動抽出するプロンプトを作成(業務推進)
  • 翌日の幹部会に向けた論点整理を、「資料1枚に収まるボリュームで」と条件を調整して仕上げる

研修で使用したプロンプトはテンプレート集としてまとめ、研修後も業務で活用できる形で提供しました。

実施概要

  • 受講者:2日間で計26名
  • 共通基礎:全部門対象/2時間
  • 総務・広報・人事:6時間(3時間×2日間)
  • 経理・購買・営業:6時間(3時間×2日間)

提供サービス:研修カリキュラム設計、教材・演習データ作成、講師派遣、プロンプトテンプレート作成

お客さまの声

研修後、ご担当者さまから次のようなご感想をいただきました。

ダミーデータを配り、受講者が手元で実際に動かすハンズオン形式にした点がとてもよかったです。

内容も事前に伺っていたとおりで、満足しています。今回をきっかけに、社内でのAI活用がさらに増えていきそうだと感じています。